Tuesday, November 27, 2012

ラフンタ村式生活習慣



木乃実:暮らし方でおもしろいのは、チリの人はみんなそうかも知れないけど、
1時のお昼ご飯って絶対みんな守るよね。
ほんとに。
1時はお昼。

VW:へぇー 1時になると、町がみんないなくなるって感じ?

木乃実:うん。
1時から3時まで全部閉まるもの。
ガソリンスタンドだけは開いてるんだけどね。もう、オフィスもお店もぜーんぶ閉まるからね。
一台も車が通ってない。
それはみんな言う。「1時だから、もう食べなくちゃ。」
お腹空いているからじゃなくて。
1時は全員大事なのよね。(笑)

だから全員ね、お家に帰るのよ。お昼ご飯。小学校もそう。学校給食ないから。学校の子達も全部お家に帰って、
ご飯食べてまた学校に来る。
1時から3時までの時間が…これチリ全部そうだと思う…メインのご飯だから。
一番豪華なご飯を食べるのは、お昼で、夜は6時とかに仕事ちょっと終わるとみんなマテ飲んで、
9時か10時くらいかな、また夕飯食べるの。
でもそれはすっごい簡単。

友達の家に行ったときに、友達の奥さんは、ちょっと炒り卵を作って、ソーセージ焼いて、
パンと一緒に、子供に”はい”って出していた。
「へーなんか朝ご飯みたいな夕ご飯食べるんだ。」って思ったけどね。
そんな感じなんだよね。

初めてチリに来た時に、サンチャゴから車で一時間くらいの所に、バルパライソっていう素敵な港町があるの。
そこに行ってホステルに泊まった。
夜、ホステルに帰って、そのホステルのオーナーの娘さんが、「今から夕ご飯なんだ~」って言って、
リビングにサンドイッチを持ってきた。
ハムとチーズを挟んだだけのサンドイッチを食べて、紅茶飲んでね。
「それ夕ご飯なの!?」「ウン。」
へぇ~わたし達の重い夕ご飯とは全然違うな、って思っていたら、お昼にいっぱい食べてた。
そしてみんな寝るのよ。

VW:あ~シエスタ。

木乃実:うん。
ここの人たちは朝も結構早いよね。
子供が学校へ行っている人は、わたしの友達なんか、5時に起きるって言っていた。
5時に起きて薪ストーブ焚くでしょう。だいたいお家があったまるまで、1時間半か2時間くらいかかるからね。
あまり断熱材も入っていないお家だからね。

お湯も湧かすのは全部薪だから、湧かすのも時間かかる。
それで朝ごはん作って学校に出して。
ここでは、お母さん達はみんな早起きよね。

VW:じゃあまだ、昔の日本のような、かまどに火を入れてご飯炊くような生活なんだね。

木乃実:うんうん。
そうよね。
ガスのプンっとひねれば出るような、ガスレンジを持ってる人は少ないと思う。
ちょっと中級以上の暮らしの人しか、持っていないと思う。
ガスが高いからね、また。

VW:あのプロパンの?

木乃実:タンクに入っているやつ。
みんなシャワーはガスなのよ、瞬間湯沸かし器で。
だけどシャワーも毎日浴びていたらガスすぐ無くなっちゃうからね。
だからもう、なるべく出来るだけの事は薪でする。
薪ストーブの煙突の周りに、こんな大きな100リットルくらい入るようなタンクを付けられるのよ。
そこにお水を入れておくと、煙突の熱が伝わって水が熱くなるでしょう?
それで家族でシャワー浴びるという人もいた。
そういう賢く使っている人もいるけど、それもね、タンク自体が3万円くらいするのよ。
日本の感覚で言ったら、給料20万の人が20万のタンク買うっていうのは、大変なことじゃない?
だから誰もが持っているわけではないの。

だからほとんど薪で全部… パンも薪で焼くしね。
ケーキやクッキーを売っている所がないの。
普通のスーパーで売ってるような、お菓子みたいなのはあるけどね。
手作りケーキ、誰か売ってないの?って言ったら、いないって言うのね。
友達の家に行くと、こんな大きなパースデーケーキが出てきて、「どこで買ったの?」と聞くと、
「誰々さんが作って持ってきてくれた。」って、やっぱりそうなのよ。

そういう感じなの。作るのが当然だから。
商品としてはどこにも無い。あっても誰も買わないからね。

VW:靴下一つさえ買えない、って言ってたもんね。 (笑)

木乃実:ラフンタはね。

No comments:

Post a Comment